従来の店舗設計に加え、完全注文住宅ブランド「デジモ?」や定額制注文住宅ブランド、リノベーションブランド「クラシカル」、不動産情報紹介サービス「HOUSE DO」を展開している株式会社モリタ装芸。そこには、どんな要望も親身になって解決へと導いてくれるスタッフの姿があった。

会社の特徴は「愛」

 家が完成した時、人はどんな気持ちになるのだろう。無事に完成してホッとする。涙が出るほど嬉しい。これから始まる生活を想像してワクワクする。マイナスな気持ちにだけはならない気がするが、株式会社モリタ装芸の意匠部部長・石川さんの場合は少し違う。

 「もちろん嬉しいですが、寂しさもありますね。お客様といったんお別れになってしまうことと、いい家ができたなって思うから、お客様に渡したくなくなっちゃうんですよ(笑)。それで引き渡しの日は複雑な気持ちになっちゃうんですけど、逆にそう思わなくなったら終わりだと思うんですよね。それくらい気持ちが入っちゃって、結構お客様からも工事が終わってほしくないと言ってもらえることがあります。同じ気持ちを共有することができるので、最初は完成を喜んでいますが、後半にはなんとなくみんなのテンションが下がってる。お祭りが終わった後の寂しさみたいなものがありますね」。

長期間に渡って何度も打ち合わせを重ねたり、様々な職種の人たちが1つの目標に向かって一緒に歩んできた過程を振り返れば、それは当たり前の感情なのかもしれない。

 「僕は、お客様を好きになってしまうんですよ。それは『LOVE』と『LIKE』の両方の意味で。お客様から会社の特徴を聞かれた時は、結局の所「愛です」と答えています。多分、人生で一番高い買い物をする人たちと関わる仕事だと思うんですけど、それってすごい出会いじゃないですか。家で人生は変わるし、家族の生活や関係性も変わる。だから自分の持ってる愛をとにかく伝えたいんです。他のスタッフにも、『他人の人生が豊かになることをどれだけしてあげられるか、を考えることは大事だよ』とよく言っています」。

スタッフとの打ち合わせ風景。石川さん曰く「個性が強く、純粋に家づくりが好き」なスタッフが集結している。

自分の仕事を決めつけない

 「肩書きに囚われるのが嫌いなんですよ」と話す石川さんは、もともと設計部の所属。しかし、名前の通りに設計以外の業務をしない当時の社内スタイルに疑問を感じ、半ば強引に意匠部を立ち上げたという。

 「意匠部は社内のデザイン全般を担っていて、営業、設計から広告物や販促物の戦略、ホームページや動画作成など仕事は多岐に渡ります。部長というとあまり動かないイメージを持たれがちですが、お客様と触れ合うのが好きだから自分でも色々やりたいですし、今の若い世代のスタッフたちは実際に一緒に仕事を共有した方が成長すると思うので、現場から離れたくないですね。誰かがこんな感じじゃないと色々なことに挑戦する社員が増えないと思っていますし、何より自分の仕事を決めつけるのは可能性を潰すみたいで勿体ないですしね。
 これから「企業」として生き残りを選択するのであれば、マルチに動けることが必要不可欠だと思います。人口は減っていきますし、一人一人の生産性を上げていかないと、残業を良しとしない風潮の中で存続するのは難しいかなと」。

previous arrow
next arrow
Slider

趣味は10年以上続けているカメラ。旅先で風景や物体を撮影することが多い。

お客様の色を形に

 モリタ装芸のコンセプトは、「自分たちが楽しもう」と「お客様に本当の意味で合ったものを作ろう」の2つ。「自分たちが楽しめていないと本当にいいものはつくれないし、自分たちが不幸だったら相手のことを幸せにすることなんか絶対にできません。もちろんお客様のためにやらなければいけないですけど、まずは自分たちのためにやる。結果的にその考え方の方がいいものをつくれると思っています。
 あと、家を見ればなんとなくどこのメーカーかわかったりしますが、『モリタ装芸の家ってわからない』とよく言われるんです。それは僕らにとって褒め言葉で、本当の意味でお客様のオリジナルをつくっているので、会社の色が家に出てきません。お客様の個性によって考える事や重要視するポイントが違うのは当然なので、完成した家はお客様の色(個性)になります。
 当社のホームページには耐震等級や省エネルギー等の打ち出しもしていません。フルオーダーで全てに対応が可能なので表現が難しくて。でも社内からはつくれという圧力があるのでそろそろ必要かなと(笑)」。

住宅を手掛ける前から店舗設計も行っていたモリタ装芸。その時のノウハウを活かした引き出しの多さも魅力のようだ。
最後に、家づくりのポイントを聞いてみた。

 「言いたいことは全部言ってほしいですね。『自分達は素人だから』と遠慮するお客様がいますが、そこは気にしないで。友達と話す感覚で遠慮なく何でも吐き出してほしいです。お客様と業者という垣根を越えて行きたいですしね。ただ、そういう空気を作るのは僕らの仕事ですけどね(笑)」。


previous arrow
next arrow
Slider

「お客様の話を聞くと、ただ漠然と『大きい家がほしい』と考える方が多いと感じています。でもそれだけの大きさがその方にとって本当に必要なのかを考えていただくために、この家をつくりました。」と、石川さん。
 西区にある「真砂の家」は、新潟市の平均坪数の約半分しかない15坪の住宅になっている。言葉で聞くと物足りなさを感じてしまうが、「実物を体感してみると、皆さん考えが変わりますね。」と石川さんは続ける。「大きい家を否定するわけではありまん。僕らは家のつくり方や住み心地を総合的にプロデュースするために、小さい家の可能性も知っていただいた上で判断していただきたいんです」。

 この家のもう1つの特徴は、県内トップクラスという性能の良さだ。一般的な住宅と比べ、光熱費の約6割をカット。真冬でもエアコン1台の弱運転だけで、就寝前に電源を切ったとしても翌朝まで快適な温度を維持してくれるという。また、普通であることの良さ・不変性を感じてもらうため、デザインはシンプルに統一。いつまでも変わらない住宅の価値を提案している。一度訪れて、等身大のサイズ感を見つけてみては。

previous arrow
next arrow
Slider

 築37年のマンションの角部屋をリノベーションしたOさんご夫婦。「『川』と『商店街』にこだわりながら、1年くらい物件を探していました。」と話すご主人にとって、信濃川と新潟市街地を一望できるこの物件はまさに理想的だったそう。そして、「廃墟をつくる」をリノベーションのテーマに、モルタル・コンクリート・無垢・ラワンベニヤという4種類の素材で構成された住まいが完成。玄関の土間と同じモルタル仕上げの廊下や、無機質さと自然素材が溶け合った寝室など、ラフさの中にも気品を感じる内装だ。

 カフェやゲストハウスのような雰囲気を感じられるリビングは、3枚の無垢材をワンセットにした、特殊なヘリンボーン張りのフローリングが印象的な24畳のLDK。「主人は床材に中古の足場板を使おうと考えていたんですが、私は家の中では裸足で過ごしたかったのでそれだけは反対しました。足場板だとささくれが刺さりそうじゃないですか(笑)」(奥様)。高層階ならではの抜けるような眺望が楽しめると同時に、集中力が研ぎ澄まされるような独特の空間には、お二人のこだわりが詰まっている。


INFORMATION

株式会社モリタ装芸
新潟市中央区鳥屋野4-18-10 
TEL:0120-918-077 
営業時間:10:00~17:30 定休日:水曜日