地元の秋祭りが、季節の変わり目として人生に染みついている話

ライターの廣瀬です。

毎年9月17日〜19日の3日間、地元の村松では秋のお祭りが行われます。
町内にあるいくつもの団体から、神輿や太鼓を積んだ山車が出て、子どもから大人までが一緒になって町を練り歩くというものです。
言ってしまえば「地元民の地元民による地元民のためのお祭り」なので、これといった見所や華やかさはありませんが、どのお祭りよりも好きです。

僕も幼少から中学2年生くらいまで近所の団体に参加していました。山車を引く係、灯籠を持つ係、神輿を担ぐ係と、学年が上がるにつれて役割も変わっていったので、いつかは自分も太鼓を叩くんだと思っていた時期もありましたが(太鼓は隊列の中で花形のような存在だった)、気がつけばそんな野心はすっかり無くなってしまい、いつしかお祭りに参加することよりも、友達とお祭りへ遊びに出かけることを優先するようになっていったのです。

このお祭りは、本番の2週間前くらいから練習が始まります。なので村松では、夏の終わりとともに、夜になると町内のいたるところから祭囃子が聞こえてくるようになります。今でもこの音を聞くと、「もう秋かぁ」と思わずにはいられません。

そして、お祭りが終わった翌日から、いつもの何も聞こえない夜に戻ると、今度は「もう冬かぁ」と思ってしまう廣瀬なのでした。

ではまた。