フリースタイルダンジョンや高校生RAP選手権、フリースタイルラップ芸人とろサーモン久保田のM-1優勝(笑)など、今ヒップホップのMCバトルは空前のブームを迎えている。
そんな中、最も歴史のある全国屈指の大会ULTIMATE MC BATTLE(以下、UMB)の新潟予選で見事優勝し、この年末12月30日(土)新木場STUDIO COASTのGRAND CHAMPIONSHIPに出場するLyricalにインタビューを敢行。大会直前の熱い胸の内を聞いた。

KSK ONE
フリースタイルを始めたきっかけは?
lyrical
趣味を探していて、ギター買ったりダンス練習したり色々したんですけど、高校生ラップ選手権を見て「これだ!」って思ってその日から徹夜でフリースタイルをしましたね。
KSK ONE
最近ではclub SEVENのイベント、AGLEEでサイドMCをしてバトルとはまた違った即興の対応をする訳だけれど、実際やってみてどう?
lyrical
最初はわからない事だらけだったけど、同じイベントでMCしてるs.twoさんに色々教わってなんとなくは出来るようになりました!
KSK ONE
バトルで心がけている事とかはある?
lyrical
自分のスタイルをぶらさずにすることですね。大事な場面とかでは大切な奴らの顔を思い浮かべます。応援してくれる人や俺が支えるべき奴らのことを。
KSK ONE
これまでで印象に残ったバトル相手は誰かいる?
lyrical
んー、、、これは本当に悪い意味じゃないんですけど居ないんですよね。
僕今までバトルした人達の顔とその時どういうラップしたか大体覚えてるんですけど、こいつやべーってなる奴は居ないですね。
最近のフリースタイルってはっきり言わせてもらうとプロップス勝負みたいになってるとこもあって、この人勝ってるのに可愛そう、、、ってなることが多いんですよ。
俺が今まで負けた相手は大体がそれで、試合に負けてるけど勝負では勝ってるんだ。いつか努力続ければ報われるんだとか、食いしばるくらいな気持ちでやってるんで。
KSK ONE
確かに今はみんなホント上手くてスキルでいうと僅差が多い。そうなると有名だったり知っているMCにバイアスかかって選ばれたんじゃない?って試合もある気がするね。
でもUMB新潟予選では、試合を重ねるごとに調子が上がってきてる印象を受けたけど、自身ではどう感じた?
lyrical
まさにその通りで、自分的にも後半の方が調子出てると思いました。
KSK ONE
新潟のバトルやフリースタイルのシーンをどう思う?
lyrical
これもほんと悪い意味じゃなくて調子こいてると思われるかもしれないんですけど、全国的にめちゃくちゃ有名で他の県に行った時に優勝する奴が居なくて寂しいですね。
「ラップは好きなんだけど、始めるきっかけとして憧れる人が新潟にいない」これは直接何人ものヘッズの子達に言われてて。
その子達が言ってる事は、生意気だなとも思ったけど正論なんですよね。だから俺がそれになれば良くね?先輩達に頼ってばかりだとダサいって考えるようになりましたね。
誰か憧れる人をみんなは待ってて、そいつが誕生すればプレイヤーがたくさん増えるし、クラブに来る子が増えるって思ってます。
KSK ONE
俺も若い世代から突き抜けてヤバい奴が出て来ないかなとずっと思ってて。
でも、今回Lyricalが優勝した時に、新潟に新しい風が吹いたと感じたけどね。その若い世代、新潟サイファーをはじめ、同世代のバトルMCをどう感じている?
lyrical
インタビューだから綺麗事言うとかではないんだけど、多分憎まれてる部分もあるんすよ。口にはみんな出してこないけど、もしかしたらヒールになるかもって周りの人の事を見てしまう時があるんです。
でも一緒に歩んできて、それはこれからも続く大切な奴らだし、今は知名度が低いけど、俺の周りの奴らは才能が溢れる頼れる奴らばかりで。俺にとっては宝物って言ったら臭いけど無くてはならない存在だし、俺がもぎ取ったっていうよりはそいつらがプレゼントしてくれて、背中押してくれてるって思ってますね。普段言わない分恥ずかしいけど(笑)。
KSK ONE
新潟予選優勝して、バトルでの意識は変わった?
lyrical
いや変わらないですね。元から本戦に出るつもりの心構えだったし準備はできてました。優勝してやっと意識高くなるくらいのやつは絶対本戦では飲まれるし、それって倒した相手に申し訳ないって思っちゃうんですよね。辛口ですみません(笑)。
KSK ONE
最後にUMBへの意気込みを。
lyrical
実は今年優勝した後に子供ができて、正直RAPを辞めないとなのかなって思ったんですよ。
よくある話じゃないですか。この業界それで消えて行く人間は山ほどいるし、その判断も家族のためだから仕方ないと思って。
でも俺は男だし、男は夢を追い続けてなんぼだと思うんです。このゲームに嫁と子供を乗せてしまうのは本当に申し訳ない。けど俺には恩を返さないといけない先輩や仲間ができすぎた。
だから今年にかける思いは日本人の中で1番強い自信があるくらいのものなんです。
誰がなんて言おうと俺は辞めることはないし、辞めれない。
俺は新潟のシーンもそうだけど、今の曖昧で理不尽な日本のフリースタイルシーンを変えたいんです、才能があるやつが勝てるような、無名な奴が平等に勝てるようなそんなシーンに変えたい。

戦い前のフツフツとした熱い気持ちを聞けた。このインタビューを受けてもらった日、UMB REVENGEにて、フリースタイルダンジョン唯一の攻略者である晋平太が勝利、本戦への出場権を獲得し、バトル界隈を驚かせた。
全国の猛者が集う中、様々な想いを乗せて、lyricalは新潟待望のニューヒーローとなるのか。今週末2017年最後の大舞台で決まる。

UMB新潟予選での優勝インタビュー、予選ダイジェスト

UMB 2017 新潟予選チャンピオン"lyrical" Free Style & インタビュー & BATTLE highlight"
INFORMATION
ULTIMATE MC BATTLE GRAND CHAMPIONSHIP 2017

THE JUDGEMENT DAY
2017年12月30日(土) @新木場スタジオコースト
: http://ultimatemcbattle.com

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KSK ONE
KSK ONE
CUT INのグラフィックデザイナー。HIP HOPにハマり、GRAFFITIやDANCEをかじって、クラブにもどっぷり浸かる。最近はシティ・ポップスの音源&ライブもチェック。ネギヲタ箱推し。