新潟を拠点にしながらシーンの最重要レーベル「Harbor Light Inc.」所属し、活動をしているラッパー「cak73」(かくなみ)が最新作「86tiger」をリリース。アルバムに関して、そしてシーンの現状やこれからの展望も聞いた。

ラッパー/cak73 Interview

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シーンの中核を狙う

イカジュン
新潟のウェッサイシーンの現状は?
cak73
昔からの流れで横浜や福島、仙台などシーンが盛り上がっているエリアはありますが、新潟ではあまりポピュラーではなかったジャンルなので、自分が盛り上げるという意識で活動しています。過去にレギュラーイベントを開催していた時は、ウェッサイリスナーはもちろん、ローライダーもクラブの外に並んで県内外から沢山集まってくれて需要があることを肌で感じました。
イカジュン
SNSを見ていると、全国各地でライブをしていますよね?
cak73
ありがたいことに、色々なところに呼んでいただいて。ウェッサイの本場・横浜のイベントにもレギュラーで参加しています。でもやっぱり地元・新潟でレギュラーイベントを復活させて、外で得たものを新潟でガッチリ消化したいという想いが強いですね。負けん気が強いので、シーンが根付いていないからこそ盛り上げたいんですよ。

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最重要レーベルへの加入

イカジュン
DJ FILLMOREが率いるWESTAHOLIC RECORDS(※現Harbor Light Inc.)への加入も話題になりましたね。どういったキッカケで?
cak73
プロスノーボーダーとして活動していた時期にスノーボードのDVDのBGMとして、DJ FILLMOREの音源を使わせてもらったのがキッカケでリンクしていって。そこから自分のイベントにゲストとして来てもらい、親交を深めました。DJ FILLMOREがレーベルを立ち上げた時、メンバーはシーンの重要人物ばかり。実はこの時、レーベルに誘ってもらったのですが「まだ自分はそのレベルに達していない」と思って断ったんです。
イカジュン
そこから正式に加入するまでは?
cak73
もうスキルを磨くため、色んなところでライブしました。2012年の「CROSS ROAD 045」に呼んでもらい、ライブ終わりに「よくここまで来たな。そろそろレーベルに加入しないか?」と誘ってもらい、自分でも納得して快諾したんですよ。
イカジュン
キャリアが浅いのに異例のフックアップだったんじゃないですか?
cak73
そうですね。業界にはギラギラした人も多いので「新潟のcak73?誰それ?」みたいな感じでした(笑)。それで逆に火がついたというか!

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最新作への想い

イカジュン
色んな経験を積んで、今回デビューアルバム「86tiger」をリリースすることになったんですね。
cak73
はい、cak73という人物を知ってもらうための名刺代わりの1枚だと思ってください。アルバム全体のコンセプトはあえて設けていなくて、自分の色んな側面を知ってもらえるような内容になっています。
イカジュン
確かに14曲それぞれが特色が際立っていました。でも制作中はスランプに陥ったんですよね?
cak73
リリックが思い浮かばなかったり、トラックが全て同じように聴こえたり…。
イカジュン
どうやって乗り越えたんですか?
cak73
半分は作り終えていたのですが、残り半分は最初に選んだトラックを全部捨てて、「このトラックでcak73にラップして欲しい」っていうのをトラックメーカーに選んでもらったんです。それに対して、リリックを書いたイメージですね。
イカジュン
今まで自分では選ばないようなトラックもあったのでは?
cak73
結果的に「オレ、こんなトラックでもラップ出来るんだ!」という発見があって。だからスランプを抜け出してからは2週間で出来上がったんですよ!
イカジュン
それはすごい!客演陣もすごい豪華ですよね。シーンを賑わせているKOWICHIと競演した「RING RING RING」は印象的でした。
cak73
一番遊んでいる先輩かもしれないです。だから一緒に曲を作るのも自然な流れでしたね。ギャルチューンというか女の子への想いを歌っていて。詳しく語ると恥ずかしいので、実際に聴いてそれぞれで解釈して欲しいんですよ。
イカジュン
個人的にはリード曲「Don’t foget da roots」もメロウなウェッサイのルールに則っているし、自身のこれまでを振り返っているリリックも聴き応えがありますね。
cak73
ウェッサイを軸に活動をしているので自分のルーツは忘れていないし、このアルバムの核になっているのかなと自分でも思っています。
イカジュン
新潟のラッパー・USU aka SQUEZやDG-TOMOを起用した「025dayz」は新潟をレペゼンした内容になっていますね。
cak73
上中下越それぞれにちなんだリリックになっているので、県外の人はこれを聴いて新潟に遊びに来て欲しいんですよ!
イカジュン
観光大使的な(笑)。「∞ feat.DAICHI」や「LIVE 4 DA MOMENT feat.GAYA-K」は、逆に良い意味でウェッサイっぽくなくて、誰でも聴きやすい内容ですね。
cak73
「LIVE 4 DA MOMENT feat.GAYA-K」では、歌うことにも初めてチャレンジしています。
イカジュン
このアルバムを聴けば今までのcak73さんを振り返れるし、ネクストレベルのcak73さんも垣間見れるわけですね。

cak73が目指す先

イカジュン
これからの展望は?
cak73
まだ自分のことを知らない人は沢山いると思います。でも自分の曲を聴いてもらって、ちょっとでも気になる人はもっとディグって欲しいし、それもヒップホップだと思っています。あとはシーンと新潟を活性化していきたいですね。

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TEXT : IKAJUN

PROFILE
cak73

プロスノーボーダー→ホストMC →ラッパー。 稀に見る経歴から2011年、地元新潟を拠点にキャリアをスタートさせる。わずか2年足らずで全国各地へ活動を広げ、ジャパニーズウェッサイ最高峰イベント「CROSSROAD045」や、アメリカ西海岸を代表するDPG(DAZ、KURUPT)、ROSCOEなどの来日ツアーの出演を皮切りに、DJ FILLMORE率いるWESTAHOLIC RECORDS(※現Harbor Light Inc.)に正式加入。2013年1月にデビュー作品となるデジタルシングル「MY DREAM Feat.CHIE」がモバイルサイトDE-LUXEにて2週連続週間チャート第1位を獲得。すぐさまコンピレーションアルバム「westcoast cruisin」にコンパイルされるなど、衝撃的デビューを飾る。2014年9月にはキャリア初のミニアルバム「Precious」をリリース。最近では野外フェス「かしわざき風の陣2016」で大トリを飾るなど、北陸の代表格となったcak73の快進撃は続く。

: https://twitter.com/cak73niigata
: https://www.instagram.com/cak73/


RELEASE INFO

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「86Tiger」
9.21 WED ON SALE
¥2,592
P-VINE RECORDS/PCD-24537