ブラックミュージックに傾倒したバンドが稀有な2010年初頭より土臭いグルーヴかつ洗練されたサウンドでシーンに衝撃を与えたOvall。様々なフェスにも参戦し、その技術とセンスはミュージシャンからも多く求められ、多忙を極めた2013年に心ならずも活動休止となった。そして昨年末、待望の活動再開を果たしたOvallがTHE CAMP BOOKに参戦。シーンの注目を集める彼らに近況とイベントに対する思いを聞いた。

– 今回再結成とアルバム「In TRANSIT (Deluxe Edition)」の反応はいかがでしたか。

S:活動を休止して再始動のタイミングでライブを東京で12月3日に開催して、やる前は正直大丈夫かなぁといった気持ちだったんですが、本番を迎えたら予想を超える大盛況で反響が大きかったので驚いてます。『In TRANSIT』のデラックスエディションについては、以前配信限定で発表していた曲の他にリミックスや新曲も入って、バリエーションに富んだアルバムで、今までのファンの方だけでなく、“Ovallをちょっと知っている”という方にも反応が良かったので、再始動するにあたって良い起爆剤になったのではないかと思っています。

– Ovallとして活動していなかった期間、バンドのサポートやプロデュース等で感じた事やプラスになった事などはありましたか?

関:サポートも同じアーティストの時にOvallのメンバーが被る事が結構あって、そういった時に言わなくても自分が望むグルーヴで演奏してくれるので、共通言語のようなものが形成される蓄積があった事を再認識しました。プロデュースでもShingo Suzukiのベースだったり、mabanuaのドラムをイメージする事が多くて、自分の中でOvallが占める割合が大きかったんだなぁと改めて感じました。

m:やれる事とやれない事がはっきりしたというか。様々な音楽がある中で万人に合わせた演奏をやれる人もいると思うんですが、自分はそちらに向いてないのかなぁと。他のアーティストの演奏をした時にやはりOvallで叩いているドラムの音が自分のドラムの色なんだなと実感できたのが収穫ですね。もちろんサポートしている人たちとやっているのは楽しかったんですけど、やはり自分はアーティストとしての、Ovallとしてのドラマーでありたいと思いました。

– Ovallとして休止中と再始動後の変化はありましたか?

S:様々な人とやる中でスキルアップできた事は実感してるんですね。なので音源を作ろうとなった時にそれが十分活かされてましたね。あと休止中にOvallではやる事のなかった大きなホールでのライブなどで演奏した事がこれからのライブで活かされるんじゃないかなと思っています。

Ovall – Winter Lights (Official Music Video)

Ovall - Winter Lights (Official Music Video)

Ovall – Winter Lights (Official Music Video)

– ここ数年ダンスミュージックやブラックミュージックが注目されてますが、そういったシーンについて感じる事はありますか。

関:今は3人とも聞いている音楽がバラバラですけど、結成された頃に聴いてた音楽はブラックミュージックの臭いものを聞いていたと思うので、軸になってると思うんですね。だから自然と作ってて今のシーンに受け入れられやすいのかなぁと思ってます。

m:Ovallを始めた頃よりシーン全体が活性化されて嬉しいのもあるんですけど、大御所のラッパーの方が「ブームが過ぎて淘汰された時に、どういった音楽が残るのか楽しみ」というような事を言ってて、その考え方は面白いなぁと思っていて。だからいずれそうなった時にどうシーンが動くのかも楽しみで。あとは「今シーンがこうなってるんですけどOvallさんどうですか?」とよく言われるんですが、自分たちは流行りに関係ない所でやってきたので、そういったところに疎いというか(笑)注目はしつつも意識しすぎない目線で見るようにはしてます。

– Ovallには歌が入る曲とインストそれぞれありますが、曲で歌詞を入れる入れないはどういった流れですか?

関:歌詞を入れるか入れないか決まってないでデモが出てくる事もあるんですけど、みんなで聴いてこれはインストでやった方がカッコいいねってなったらインストでとか、歌詞のイメージが浮かぶ曲なら誰のイメージだねって歌う人を選ぶ感じですね。

– 歌詞は英語が多いですけど、人選によって決まるのですか?

S:基本ほぼ英語ですが、深いこだわりというよりは、音楽にハマりやすいとかで考えると英語になる感じで、日本語になると逆に難しくて。単調な歌謡曲にしたくないので。

関:ディス?(笑)

S:いやいや!邦楽ってカッコイイのも沢山あるけど、やり方や歌詞の置き方でカッコ悪くもなるので。そこのスキルが僕らまだ至ってないのかもしれません。

– 急にフォローに回りましたね(笑)

m:日本語と英語って予め想定して作らないといけないって気がしてて。鼻歌で適当に歌うと英語がハマるので、それに日本語で歌詞を付けようとすると何かおかしなことになる。だから最初から日本語の曲を作ろうって時は、日本語に合いそうなメロディーで、かっこ悪くならない構築の仕方をしなくてはいけないかなぁと。
関:あとは、英語も一応歌詞として意味は作るけども、「自分は~について主張したいんだ」とかこれが言いたいというところよりは、音やリズム、サウンドやバンドとして楽しみたいって事と、声を聴いてほしいってなると、英語の方がサウンド感が強いので。

S:ただ、英語だと親戚うけはあまり良くないね(笑)

関:母親くらいだと「いいわね。ノリが良くて!」ってなるけど。

m:亡くなったおばあちゃんにmabanuaのファーストアルバムを聴かせたんですけど、全く気に入ってない顔をして(笑)

S:音楽を届けるって難しいよねぇ。

mabanua – drawing (Official Music Video)

mabanua - drawing (Official Music Video)

mabanua – drawing (Official Music Video)

– (爆笑)身内に響かないのは切ないですね(笑)今回レーベルメイトのMichael Kanekoさんも出演しますが、皆さん所属するorigami PRODUCTIONSのアーティストは、いい意味で商業的ではないというか。音楽・ジャケ・映像などクリエイティブの世界観が一貫してブレが無いと感じます。

m:キャラ的に流行りのものをそのままやるのが似合わない人達の集まりなので。20代の子が流行でトラップとか作ったら「旬だね~」ってなるけど、俺とかがトラップが流行ったから作っちゃいましたとか言うと世の中に媚びてる感じが出ちゃうし(笑)でも世の中にうまく沿ってキャラを変えてきている人は羨ましかったりするんですよ。だけど自分達は元々そういうキャラでは無いので、ブレずにやるしかないと。

– CAMP BOOKではアウトドアのコンテンツが多くありますが、Ovallの方々はキャンプやアウトドアを楽しむことはありますか?

S:僕は高尾山登ったり、奥多摩にドライブへ行ったり、なんちゃってみたいですけど好きなので、CAMP BOOKでやれるのはテンション上がってます!

関:元々めちゃくちゃインドア派だったんですけど、子供がキャンプ行きたいって凄く言ってるので、これからアウトドア派になります(笑)

m:最近は子供とアウトドアっぽいことしたり、外に出掛けるようになってます。僕は今住んでるのが群馬で、東京に住んでた頃より自然がいっぱいあるので、東京へライブしに行くよりCAMP BOOKでライブする方が違和感ないですね。

– ありがとうございます。今回のCAMP BOOKは新潟での開催ですが、イメージやエピソードはありますか?

関:子供の頃よく夏休みに津南町へ連れてってもらって釣りをよく楽しんでました。冬も何年か定期的に行ってました。

m:音楽をやっているのでFUJI ROCK方面のイメージが強かったんですが、バンドのサポートで新潟LOTSとか新潟市の方へ行くことが増えて群馬側の新潟とは空気が違うなと感じました。僕と関口シンゴで一緒にGOLDEN PIGSでライブもやった事あって、そこの近くにある「あぽろん」って楽器屋に行ったんですけど、東京のミュージシャンが新幹線の切符買ってわざわざ買いに行くっていうお店らしく。新潟って聞くと魚沼とかのイメージが強かったけど、新潟市も行ってみると面白いなぁと感じましたね。

S:僕は実家が札幌なので札幌出身って言ってるんですけど、親が転勤族で実は新潟で生まれたんですよね。だから正確には新潟出身で3歳くらいまでは新潟で育ったんです。小さい頃、買い物に行く時に通った萬代橋や海岸の風景も思い出すこともありますね。その後転勤したんですけど、時々遊びに来たりはしてました。新潟のわっぱ飯やへぎそばは好きなので見つけたらいまだに食べます。

– では当日は新潟レペゼンのShingo Suzukiでお願いします(笑)。今ニューアルバムの制作を行っているという情報を見かけたのですが、進行状況(2018年3月下旬時点)はいかがですか?

S:デモ音源が数曲出来上がってる段階で、4月の上旬からレコーディングセッションをする予定です。いつかは未定ですが今年中にはアルバムを出せたらと思います。

– もしかしたらCAMP BOOKで聴けるかも?

S:そうですね。いい感じに仕上がっていれば披露できるかもしれませんね。

– 最後に、読者やCAMP BOOKに来られる方へメッセージをお願いします。

S:Ovallとして暫くライブが無かったので、YouTubeや配信で知ったという人が割といると思うんですよね。新潟ではライブを多くやってないので、ライブを初めて観るという方も多いと思うんです。僕らライブバンドでもあるので、音源とは違う生の音圧を楽しみに待っていてもらいたいです。

関:活動再開して、ライブはかなり厳選してやっている中の一つなので、高いクオリティーで楽しめるパフォーマンスをしますので是非来てもらえたらなぁと思っています!

m:やはりミュージシャンとして音源よりライブの方が良かったと言われた方が嬉しいので、そう言ってもらえるライブにしたいと思います!

Ovall Session at 大阪

Ovall Session at 大阪

Ovall Session at 大阪

Biography

Shingo Suzuki (ベース)、mabanua (ドラム)、関口シンゴ(ギター)によるバンドプロジェクト。FUJI ROCK、SUMMER SONIC、GREENROOM、RINSING SUN、SunSet Liveなど大型フェスへ多数出演し、話題のバンドとしてシーンに大きく浮上。
さらに 2011年にリリースした1stミニアルバム『Heart Fever』のヒットでその人気は不動のものに。また、ヒップホップユニットGAGLEとのジョイント・プロジェクト<GAGLE×Ovall>としても活動を開始、アルバム『GAGLE×Ovall』をリリース。全国各地のライブで定評を得る。
2013年、2ndアルバム『DAWN』のリリース前に全国ツアーを敢行、アルバム曲をライブの現場で初披露するという異例のスタイルが話題に。しかし、メンバーのソロ活動やプロデューサー、ツアーミュージシャンとしての活動も急増し、多忙を極めた3人はOvallとしての活動休止を宣言。その後も様々な場で演奏を共にするも、Ovallの楽曲を演奏することはなかった。
そして2017年、ファンやアーティストから復活の要望が絶えず、メンバーもその思いに応える形で再始動を決意。音楽シーンがより面白くなってきた2017年、果たしてOvallはどんなサウンドを奏でるのか、各所で注目が高まっている。


1日目 6/9(土)

Tommy Guerrero(SPECIAL BAND SET)、eastern youth、YOUR SONG IS GOOD、OGRE YOU ASSHOLE、田我流 & MAHBIE、TURTLE ISLAND、COOL WISE MAN、T字路s、Kenichiro Nishihara(band set)、踊ろうマチルダ、珍盤亭娯楽師匠

TCB DISCO 6/9(土)22:30~26:30(予定)

Tommy Guerrero(DJ)、石野卓球、TADANOBU ASANO/浅野忠信、CAPTAIN VINYL(DJ NORI+MURO)
※TCB DISCOは2日通し入場券をお持ちの方のみ参加できます。

2日目 6/10(日)

Ovall、向井秀徳アコースティック&エレクトリック、夏木マリ、坂本美雨+haruka nakamura、GOMA&The Jungle Rhythm Section、Michael Kaneko、片想い

2日間入場券 ¥12,000(税込)※キャンプによる宿泊料金含む
1日入場券 ¥6,500(税込)

THE CAMP BOOK 2018 2日通し入場券 販売ページはこちら

THE CAMP BOOK 2018 1日入場券【6月9日(土)】
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THE CAMP BOOK 2018 1日入場券【6月10日(日)】
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INFORMATION

「THE CAMP BOOK 2018」

会場 : 神立高原スキー場
住所 : 新潟県南魚沼郡湯沢町神立4121-1
日時 : 2018年6月9日(土)・10日(日)
9日 (土) : OPEN 9:00・START 12:00
10日 (日) : OPEN 9:00・START 10:00
※雨天決行 / 荒天中止

チケット : 一般前売り2日通し入場券12,000円(税込)※キャンプによる宿泊料金含む、一般前売り1日入場券 各6,500円(税込)※6/9(土)、6/10(日)両日

※2日通し入場券はキャンプによる宿泊を含んだチケットです。1日入場券はキャンプによる宿泊を含みません。当該公演日の終演後にご退場いただきます。中学生以下は保護者同伴に限り入場無料です。出演者の変更・キャンセル等に対してのチケットの払い戻しは一切行いません。チケットを会場にてリストバンドと交換いたします。引き換え後はリストバンドがお客様の唯一の購入証明となりますので絶対になくさないでください。チケット、リストバンドの再発行はいかなる場合でも行いません。

主催 : 株式会社リペア 遊楽亭一座
後援 : 湯沢町 / 湯沢町観光協会 / 神立観光協会 / 越後湯沢温泉観光協会 / J-WAVE / InterFM897 / SPACE SHOWER TV
協力 : 神立高原スキー場

: https://the-camp-book.com/
: https://www.facebook.com/thecampbookfes/
: https://twitter.com/thecampbookfes
: https://www.instagram.com/thecampbookfes
LINE : https://line.me/R/ti/p/%40tkz0985b

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KSK ONE
KSK ONE
CUT INのグラフィックデザイナー。HIP HOPにハマり、GRAFFITIやDANCEをかじって、クラブにもどっぷり浸かる。最近はシティ・ポップスの音源&ライブもチェック。ネギヲタ箱推し。