過去にはナショナルチームにも所属し、現在もトップライダーとして第一線で活躍する佐藤夏生。
極限の状況でパフォーマンスをすることで見えてきたものがあるという。今回は彼女の展望に焦点を当てる。
– 年々、ガールズスノーボードシーンが盛り上がっているように感じますが、いかがですか?
ガールズキャンプも結構開催されていますし、海外に比べて盛り上がりを実感しています。女の子同士が何人かでスキー場に行くのが多いみたいで、中には毎週末滑りに行く方も結構いるようで、プロを目指す方がいるくらいハマる方もいらっしゃるようですね。
– ご自身がプロライダーを目指したキッカケを教えてください。
小学生の時から大会にも出場して、スノーボード中心のライフスタイルだったので自然とプロになった感じですね。中学を卒業してから、もっと違うスノーボードの魅力を探るためカナダに留学したんです。それまではハーフパイプの大会に出ることが主な活動だったのですが、留学してからは別の価値観が生まれて。
– どういった価値観ですか?
有名なプロライダーが沢山いたので刺激を受けることもあったのですが、競技としてというよりスノーボード本来の「自由に滑っていい」という魅力を再確認できたのが大きな経験でした。フリーラン・バックカントリーなど地形やクリフを楽しむ日もあれば、ハーフパイプを練習するみたいに山へ行ってからノリで決めるスタイルですね。この頃から国際スキー連盟の大会にも参加していたのですが、基本的にはカナダの大会を中心に出場していました。
日本ではプロ資格を持っていないと参加できない大会もあるんです。帰国してから、W杯に出場する選手がプロ資格を持っている人たちばかりだったので、私も取得した感じですね。
– スロープスタイルの五輪ナショナルチームに所属していたのも大きな経験になったのでは?
3シーズン所属しましたが、 今振り返ると濃い時間だったなと思います。個人で活動していた時とは別の覚悟が必要だったり、色々な経験をさせてもらいました。皆んなが自分の限界線ギリギリでパフォーマンスするので、怪我も多くて。またスロープスタイルこそ瞬発力や対応力が試される競技だと思います。規定演技がないから本当に自由なので、自分の想像力でどうにでもできる。「こんなに自由でいいの?」っていうくらい(笑)。スノーボード本来の魅力は、この自由なスタイルだと思っています。また普段、二本足で歩いている限り20mも飛ぶことができないじゃないですか?非日常を体験できるのもスノーボードの魅力なのかなと。
私は他の人からイケイケだねって言われるのですが、自分的には手堅いつもりです(笑)。今も初めてのコースで怖いと思うことがあるのですが、その時の対応の仕方が勝負の分かれ目になるんだと思っていて。
– 印象に残っている大会はありますか?
オーストリアのクライッシュベルグで、2015年に開催された世界選手権は印象深かったですね。初見のコースで5〜6時間ほど練習して、本番に臨まないといけないし、そのコース自体の難易度も高くて。そこで初めて「すごい世界に足を踏み入れたな」と実感しました(笑)。今シーズンは日本の予選大会を勝ち抜いたのでシアトルで開催される「LegendaryBanked Slalom」と、全日本大会に出場する予定なので注目して欲しいですね。
– 最後にプロライダーとして今後の展望を教えてください。
ナショナルチームに所属して全力で挑んだからこそ、今は違うフェーズにチャレンジしたいという気持ちがあります。例えばもっとシーンに貢献していきたいなと。スノーボードの楽しみ方は沢山あるので、色々な視点で魅力を発信していきたいですね。
PROFILE
佐藤夏生/プロスノーボーダー
新潟県津南町育ち。15歳でカナダに渡り、世界からも注目を受けている。SAJ(全日本スキー連盟)スロープスタイル国内強化選手に指定された経験もある。スノーボードセンス・スキルとずば抜けているプロライダー。
: https://www.instagram.com/natsuki326/
: https://twitter.com/NatsukiSato
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- フリーペーパー「CUT IN」、WEBサイト「CUT IN WEB」の編集長。好きなフミカは、馬場ふみかと清水富美加です。LINEのID教えてくんねぇ?
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